パウチクリーン オストメイト 川藤

有限会社 川藤 会長メッセージ

オストメイトの辛さを知っているから、その人の身になった商品を作ることができる。

 私自身が大腸がんを患い、オストメイトになりました。それがこの商品のスタート地点です。身体に付けたパウチ(腹部皮膚の開口部に取り付けて便を一時的に貯めるための袋)を清潔に保つために、ほぼ毎日洗い落とさなければならない生活は苦労の連続。私は水道材料などを扱う仕事をしていたのですが、その中で得た知識を活かし、オストメイトが快適に使える商品を作ることを思い立ちました。それは一般家庭にある洋式便器を利用した、人工肛門・人工膀胱の洗浄機器です。
 自分自身を実験台にしながら、改善を重ねてきたこの商品には、洗浄に適した水量、冬でも洗浄が苦にならない38〜40℃の水温など、オストメイトの使い勝手を考えたアイディアが盛り込まれています。そして、この「パウチクリーン Home」は、日本全国約20万人のオストメイトの不便を解決すると確信しています。

有限会社 川藤
会長 川村 正司

少数派を犠牲にしない社会を作りたい。

東日本大震災において、トイレ不足は大問題になった。そしてオストメイトはさらに深刻な事態へ。

 記憶に新しい2011年3月11日の悲劇。東日本大震災の大津波によって、三陸沿岸の町は壊滅的な被害を受けました。そこでは、食料不足はもちろんですが、避難所では深刻な問題が起きていました。それはトイレ不足。想定をはるかに上回る人々が避難所に押し寄せることにより、たちまちトイレが足りなくなってしまったのです。そしてオストメイト用のトイレはほとんど皆無の状況だったのです。
東日本大震災が契機となり、災害対策の重要性が語られるようになりました。それにより、オストメイト用トイレの設置も検討の土台に乗るようになったことは喜ばしいことです。川藤の「パウチクリーン」は、通常のトイレに取り付け・取り外しが簡単にできます。万が一の事態を想定し、「パウチクリーン」を準備しておくことは有効な災害対策となると確信しております。公民館、学校など、避難所として活用される場所にぜひともご用意いただければと思います

経済性と利便性。どちらも妥協しない。

自宅のトイレでさえも思うように使えない。オストメイトにはどこまでも不便がつきまとう。

 川藤が「パウチクリーン Home」で一番こだわったのは販売価格。それはなぜでしょうか。オストメイトは70代以上の方が圧倒的に多いという事実があります。従来のオストメイト用トイレを自宅に作ろうと思ったら100万円以上かかるのが当たり前。年金で生活している方々にとって、おいそれと手が出せる金額ではありません。それゆえに、自宅のトイレであっても、家族に気を使いながら、不便な状態で我慢している方がほとんどなのです。この現状を変えるには、やはりお求めやすい金額を実現しなければならない。川藤の「パウチクリーン Home」は15万円という低価格を実現。大きな負担を背負うことなく、気軽にオストメイト用トイレに転換が可能になりました。さらにはコンパクトサイズの商品ですので、現在のトイレにそのまま設置できることも大きなメリットです。長い間、トイレで苦労してきたオストメイトたちを、その苦労から解放してあげたい。この商品には川藤の熱い思いが込められています。

オストメイトの多くが高齢者であるという事情を踏まえ、
パウチクリーンは座って処理ができるように設計しています。